公園のアートトイレ完成 魅力的な街目指す豊島区
共同通信
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、東京都内の駅や公園で「トイレ改革」が進められている。洋式化やバリアフリーだけでなく、鮮やかな絵で飾った「アートトイレ」が登場し、話題になっている。
東京五輪を1年後に控えた8月。桜の品種ソメイヨシノ発祥の地とされる東京都豊島区駒込の公園で、子どもたちが楽しそうにトイレの外壁に絵を描き、桜の形のスタンプを押していた。
この"ラクガキ"には実は仕掛けがある。外壁にはあらかじめテープがマスキングされており、はがすと桜の木が現れる。無秩序な絵が、調和の取れた作品に生まれ変わる仕組みだ。
母親が小さな男児に「いつも来る公園が、こんなにすてきになってうれしいね」と話し掛けた。
トイレの改修は五輪に向けたおもてなしであると同時に、魅力的な街づくりの一環でもある。民間団体「日本創成会議」が2014年、将来若い女性が減り人口を維持することができなくなる自治体を「消滅可能性都市」と定義し、豊島区が東京23区で唯一含まれた。そこで女性目線で暮らしやすい街を目指し、始まったのがトイレプロジェクトだ。