東京五輪競技50種を表現 ピクトグラム、64年継承
共同通信
2020年東京五輪開幕まで500日となった12日、大会組織委員会は競技種目を表す絵文字「ピクトグラム」50種類を発表した。初めて五輪に導入された1964年東京五輪のものをベースに、競技者の動きをシンプルに表したのが特徴。「先人へのリスペクト(尊敬)とともに継承・進化させた」としている。
東京都江東区での発表会には、16年リオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレー銀メダルの飯塚翔太選手(ミズノ)、空手女子の清水希容選手(ミキハウス)が出席。飯塚選手は「飛び出し角度が理想的で速そう」、清水選手は「リアルでかっこいい」と述べ、それぞれピクトグラムと同じポーズを披露した。
視覚的に意味を理解できるピクトグラムは、08年北京大会では篆書をモチーフにするなど開催都市の特徴を出すデザインが近年増えている。だが、今回は分かりやすさという本来の情報伝達機能を重視し、発祥の地、東京でレガシー(遺産)に原点回帰する形をとる。
64年大会のピクトグラムは20種だったが、競技数の増加に伴って増え、今回の50種は国際オリンピック委員会(IOC)や各競技団体と協議して決めた。実施競技数は33だが、自転車でロードやトラックなど5種に分けるなどして増えた。
デザイナーの廣村正彰さんら約10人のチームで17年6月から開発を進めていた。パラリンピック用は23種で、開幕500日前の4月13日に発表する。会場内の各施設を表示するピクトグラムも作成中という。