折り鶴通じ五輪休戦学ぶ 東京大会、新プロジェクト

共同通信

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は5日、全国の学校などで「折り鶴」を作り、インターネット上に写真と平和を願うメッセージの投稿を呼び掛けるプロジェクトをスタートすると発表した。この取り組みを通じ、国連決議による「五輪休戦」を広く知ってもらう狙いがある。折り鶴を集め、競技会場や選手村に飾ることも検討している。
 元競泳五輪選手で国連児童基金(ユニセフ)のギリシャ難民・移民対応チーム教育専門官を務める井本直歩子(いもと・なおこ)さん(41)は、東京都内で行われたイベントで「子どもたちに平和を考えるきっかけにしてほしい。海外で起こっていることに関心を持ってもらいたい」と語った。
 組織委によると、五輪休戦は古代ギリシャの故事に基づいて1994年リレハンメル冬季大会から始まった。五輪前年秋の国連総会で、大会期間と前後7日間、武力紛争の停止を求める決議が採択されることが通例となっている。選手村に選手らが平和を祈るメッセージを寄せる壁が設置されることも定着しており、東京大会でも同様の措置が取られる予定という。