国立映画美術館4月に誕生 フィルムセンターが独立
共同通信 東京国立近代美術館は6日、同館の映画部門「フィルムセンター」(東京都中央区京橋)を独立させ、映画資料に特化した美術館「国立映画アーカイブ」を4月に設置すると発表した。日本映画に対する海外での評価の高まりを受けて、独立組織化して発信力を強めるのが狙い。消失の懸念がある作品の収集や保存もさらに進める方針だ。
記者会見した東京国立近代美術館の神代浩館長は「2020年東京五輪・パラリンピックに向け、日本の映画文化を発信していくニーズが高まる。そういう期待にも万全の態勢で応えていきたい」と述べた。
アーカイブでは、多言語字幕付きの所蔵映画の上映会を開くほか、戦前のサイレント映画をデジタル化してインターネット上で公開する計画。施設の運営や展示企画には、アドバイザーとして映画監督の山田洋次さんら外部の映画関係者8人も携わる。
フィルムセンターは1970年に開館。2017年3月時点で映画フィルム約8万本、シナリオ約4万4千冊などを所蔵する。