訪日客の夜遊びニーズ探れ 都が初調査へ、国も検討

共同通信

 増加する訪日外国人旅行者は「夜の観光」をどのように楽しんでいるのか―。2020年東京五輪・パラリンピックを控えた東京都が、ニーズや課題を探ろうと18年度に初の調査を行うことが20日、分かった。観光庁も18年度に同様の調査を検討しており、訪日客の消費拡大の鍵を握る夜間観光の活性化に、国と首都が乗り出す。
 関係者によると、東京大会開催を2年後に控えた都は、夜間観光の振興を目指す調査費用として、18年度予算案に5千万円を計上する。
 居酒屋やクラブなどが多い東京で、外国人旅行者がどこで、どのように夜を楽しんでいるかを調べ、期待することや足りない点をアンケートすることを計画。調査の詳細は今後詰めるが、結果を分析した上で、夜間も楽しめる観光ルートの例などをホームページで発信したい考えだ。
 観光庁は「モノ」を買う消費だけでなく、体験重視の「コト」消費を促すため、昨年秋に検討会議を設置した。18年度は体験型の観光資源開発に向けた調査を全国で実施する予定。検討会議では、スポーツのナイター観戦や観劇、飲食などを組み合わせ、夜間や早朝も楽しめる環境整備を議論しており、18年度の調査で夜間観光の課題を探ることを検討している。