参加型取り組みで盛り上げ 夏祭りに組市松紋の法被も 

共同通信

 2020年東京五輪の開幕まで24日で3年となり、大会組織委員会は、あの手この手で盛り上げを図っている。今月から新たに大会エンブレムの「組市松紋(くみいちまつもん)」をあしらった法被やうちわ、浴衣などを発売し、全国の夏祭りや盆踊りで活用してもらうようにした。多くの国民に大会への参画意識を持ってもらおうと、公式マスコットの選定に小学生が関わる仕組みをつくるなど「参加型」の取り組みも進めている。
 法被は当初4千枚をつくったところ、反響が大きく3千枚を追加生産。うちわは発売前から全国の商工会議所を中心に14万本以上の申し込みがあった。組織委の担当者は「問い合わせを多数いただいており、好調なスタート」と受け止める。
 8月1日からデザインの応募受け付けが始まる公式マスコットは年末に最終候補作品3、4作品を公表した後、全国の小学校の学級単位による投票で採用作品を選ぶことになった。各学校には五輪・パラリンピックに関する教材も配布予定で、子どもたちの関心を高める狙いがある。大会の目玉である開閉会式の演出についても、インターネットなどで国民から幅広く意見を募集している。
 組織委の古宮正章(こみや・まさあき)副事務総長は盛り上がりについて「東京とそれ以外の地域との格差があると感じている。日本全体で盛り上がるという意味ではまだまだ物足りない」と話し、一連の取り組みを起爆剤とする考えだ。