文化財観光活用策を諮問 訪日誘客へ保護法見直し

共同通信

 松野博一文部科学相は19日、地域活性化につながる文化財の活用と保護体制の在り方について、文化審議会(馬渕明子(まぶち・あきこ)会長)に諮問した。2020年東京五輪・パラリンピックを控え、政府が文化財を活用した訪日客誘致を打ち出していることを受け、文化財保護法見直しも含めた検討を求めた。
 諮問は「過疎や少子高齢化が進み、文化財継承の基盤となるコミュニティーが弱くなっており、地域の文化多様性の維持、発展が脅かされつつある」と指摘。一方、地方創生の観点から文化財の役割に期待は高まっていると強調した。
 議題として①観光活用に向けた専門人材や組織の在り方②精密なレプリカの展示など、文化財を活用しながら保存を図る方策③保存技術の伝承者養成―を挙げた。