アイヌ博物館の完成図公表 20年春開館、景観と調和へ
共同通信
文化庁は23日、2020年春の開館を目指して北海道白老町に建設する国立アイヌ民族博物館の完成予想図を公表した。高さを地上3階建てに抑え、豊かな森林に囲まれたポロト湖畔の景観に調和するデザインとしている。
博物館は「国立民族共生公園」の中核施設として、国内外へのアイヌ文化の発信拠点にする計画。文化庁は20年東京五輪・パラリンピックで日本を訪れる外国人客にも訪問を呼び掛ける。
建物は延べ床面積約8600平方メートル。展示だけでなく、調査・研究機能も備える。1階のエントランス付近には、伝統的なアイヌ文様を用いた外壁を設置し、アイヌ文化を紹介するシアターやカフェ、ミュージアムショップなどを配置する。
主な展示は2階に置き、アイヌの歴史や言葉、信仰、暮らしなどを、アイヌ語を含む多言語で紹介する。湖を望むガラス張りの展望スペースや、アイヌ文化に関する研究や資料保存のためのスペースも設ける。