東京五輪へ魅力発信 盛岡で世界遺産サミット
共同通信
世界遺産がある自治体の首長や担当者が課題や活用策を話し合う「第3回世界遺産サミット」が22日、盛岡市で開かれた。21都府県から関係者が集まり、2020年東京五輪・パラリンピックに合わせた情報発信の強化など、4項目の「岩手宣言」を採択した。
宣言では、東京五輪や19年のラグビーワールドカップ日本大会を「日本の魅力を世界に示す絶好の機会」として、連携して海外発信に取り組むとした。近年多発している、自然災害からの遺産の保護対策も盛り込んだ。
首長らによるパネルディスカッションでは、島根県大田市の竹腰創一(たけごし・そういち)市長が、石見銀山観光で急増した車の通行から住民を守る対策を紹介。「遺跡から離れた駐車場に車を止めてもらうことで、一つ一つの遺跡をじっくりと見てもらう効果も出てきた」と話した。
14年に登録された富岡製糸場がある群馬県富岡市の岩井賢太郎(いわい・けんたろう)市長は「工場を文化財としてどう見せるか、工夫が求められている」と報告した。
来年の第4回サミットは大田市で開催する。