被災地の児童らが人文字 支援に「ありがとう」

共同通信
閉会式のフィールド上に浮かび上がったさまざまな言語の「ありがとう」の人文字=21日、リオデジャネイロ(共同)閉会式のフィールド上に浮かび上がったさまざまな言語の「ありがとう」の人文字=21日、リオデジャネイロ(共同)

 「ARIGATO」「OBRIGADO」「MERCI」...。21日のリオデジャネイロ五輪閉会式で五輪旗を引き継いだ東京の演出で、さまざまな言語の「ありがとう」の文字がフィールド上に浮かび上がった。これらは東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の各県と東京都の小中高生や特別支援学校の児童、生徒の協力を得て撮影した人文字だ。

 参加したのは計27校の1万人以上。「ありがとう」のメッセージには、震災の際に世界から届いた支援や、東京を開催都市に選んでくれたこと、リオデジャネイロが素晴らしい五輪を開催してくれたことへの感謝を込めた。

 7月に映像を撮影した際、津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町の小中一貫校、大槌学園の永井雄大(ながい・たけひろ)さんは「震災を受けても、そのつらさを乗り越えてここまで来たことを伝えたい」と話していた。演出を手がけたクリエーティブスーパーバイザーの佐々木宏(ささき・ひろし)氏は「今回の五輪は被災3県の方のいろいろな形での参画がうたわれている。(映像は)短い秒数だが、世界の皆さんにありがとうを伝えたかった」と語った。(共同)