障害への気づきの場 「でたらめヘッポコ」  2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が2020年4月から開催する公式文化プログラム「東京2...

47文P編集部
「でたらめヘッポコ」を盛り上げる下司尚実さん(中央)=2019年10月6日、横浜市の神奈川県庁舎「でたらめヘッポコ」を盛り上げる下司尚実さん(中央)=2019年10月6日、横浜市の神奈川県庁舎

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が2020年4月から開催する公式文化プログラム「東京2020NIPPONフェスティバル」のうち、「共生社会の実現に向けて」をテーマにしたプログラムのプレイベントが10月6日、横浜市内で開催された。ワークション「でたらめヘッポコ」は、参加者たちに障害について気づきをもたらす場になった。
 「ヘッポコ星人のダンスパーティー」という設定のワークショップは、神奈川県庁内の大会議室が会場になった。風船入りの袋や頭部をすっぽりと覆う網状のベール、長いマントといったオブジェの中から参加者は目隠しをしたまま一つを選び、腕や足、腰などに装着するルール。自己紹介や伝言などを言葉でなく身体を使って実現するよう求められた老若男女は、体にくくりつけられたオブジェにじゃまされながら手を振り回したり、腰をひねったり。笑顔で悪戦苦闘する姿は踊りそのものだ。
 「仮装して踊るのはとにかく楽しい」「普段と違う体の見え方ができた」など参加者には好評。「障害とは、身体のバランスが変わったり拡張されたりすること」と知るきっかけになってほしいというのが企画の趣旨だ。進行役を務めた振付家、ダンサーの下司尚実さんは「気持ちが伝わることより、伝え合おうとする互いの心やみんなのチームワークが共生社会ではとても大事」と話した。